その42 概日リズム circadian rhythm を整えましょう
秋分も過ぎ、これからは12月下旬の冬至までどんどん夜が長くなっていくます。いつも起きる時間になっても外は暗く、朝寝坊がちになってしまいますね。こんな時こそ毎日の生活リズムを乱さないようにすることが大切です。

今回のテーマは「概日リズム circadian rhythm を整えましょう」です。

概日リズムとは、生命に自然に備わっている体内時計のことです。20世紀の終わりにこの時計が哺乳類には皆備わっていて、脳内の視神経が交わったところのすぐ上(視交叉上核(SCN))にあることがわかりました。



SCNは各種ホルモンを分泌して人間の生活リズムをコントロールしています。1990年にはショウジョウバエにおいて、3種類の遺伝子が細胞内で24時間周期で増減を繰り返しているという研究が発表され、2017年にノーベル賞が授与されました。

概日リズムは環境に合わせて微妙に調節されますが、その調節に最も重要なものは光情報であることはよく知られています。生活のリズムを整えるためには「朝の光を浴びましょう」などといいますが、3種類のいずれか一つの遺伝子に異常がある場合は、光刺激により概日リズムが調節されにくいことがわかっています。

ヒトの概日リズムは約25時間といわれていて、放っておくとどんどん夜ふかし朝寝坊になってしまいます。概日リズム睡眠・覚醒障害(CRSWD)といって、精神科疾患として分類されています。治療は、光線療法、メラトニンが有名ですが、上述のように遺伝子に障害がある場合、その調節は一朝一夕にはいきません。

お勧めの概日リズム調節方法は、寝る前1-2時間はブルーライト(テレビ、携帯)を避ける、朝目覚めたら血圧を上げる目的で自転車漕ぎや脚を開いたり閉じたりの体操する、水を一杯飲んで胃腸を動かすなどです。どうしてもリズムが整わない時は、精神科でメラトニン作動薬を処方してもらうのもよいかもしれません。

急に寒くなりましたので、夜はゆっくり休んで免疫力を高めましょう。

以上です。

Hardin, P. E.; Hall, J. C.; Rosbash, M. (1990). "Feedback of the Drosophila period gene producton circadian cycling of its messenger RNA levels". Nature. 343 (6258): 536540.Bibcode:1990Natur.343..536H. doi:10.1038
2022.10.07 18:33 | pmlink.png 固定リンク | folder.png 健康一口メモ

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